fumicos

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カフカ・フランツの「判決」を読んだ。

久々に文学を読んでみた。そこで改めて感じたのは、私って文字は読めるけど、文章のまとまりを読むのが苦手なんだということだった。

短いからなのか、無駄のない文章で最後まで一気読みできちゃう。 しかし、ものすごいひどいことをサラサラと書いてあってカフカの狂気を感じる。書き上げるのに1日もかかっていないそう(出典: Wikipedia笑)。

この作品は、ゲオルクの父親の不条理、ゲオルクの「友人」への態度。ゲオルクの母が亡くなり事業がうまくいったこと、お金持ちの家の娘との婚約。 ゲオルクは、自分の素直な気持ちがよくわからなくて、他人とどう接するのが自分も相手も傷つかないのかがよくわからなかったのかなと想像した。

最期の場面、ゲオルクが橋から落ちる時の音は、たくさんの車の音によってかき消されているっていう描写。なんというか、ほんのちっさなこと、周りは誰も気にしちゃいないんだっていうことを表している気がして、悲嘆という感じがした。 でも、逆に考えると、誰も気にしていないって思うことで、不条理や友人への手紙の内容など、ここまで悩まなくてもいいのでは?という気もしてくる。

なんというか、シンプルに不条理だったけど、見方を変えるとなんだかちょっぴり前向きな気もする作品だった。